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第38号 2005/9/1
  下敷き

第39号 2005/10/6
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第40号 2005/11/1
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第41号 2006/4/4
  背骨が折れても印刷への情熱は失せなかった

第42号 2006/4/20
  印刷への情熱

第43号 2006/5/10
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第44号 2006/5/30
  ふぉんとの話・ほんとの話

第45号 2006/7/1
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第46号 2006/8/1
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第48号 2006/10/6
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第49号 2006/10/27
  フルフィルメント&原爆記念日

第50号 2006/12/29
  活版〜CTS〜電算写植〜WYSIWYG〜MAC〜PDF・CTP〜

第51号 2007/2/7
  解りやすいPDF解説(私案)

第52号 2007/3/6
  平成の徳政令(初夢)

第53号 2007/3/30
  本の虫(偏った読書感想)

第54号 2007/4/27
  印刷への情熱

第55号 2007/5/30
  経営者の本能

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2007/5/30発行                              http://business.hey.ne.jp
第55号

                 
経営者の本能

昨年2月に退院して以来、予後は思わしくなかった。
それでも「命があっただけでも良し」としていた。
そして、印刷経営にどっぷり浸かれることに幸せを感じていた。

3週間前の胃カメラ検診でも「ロキソニン(鎮痛剤)の長期服用の影響で
潰瘍は出来ているものの悪性腫瘍の可能性は限りなくゼロに近い」との診断
だった。
オメプラールという胃酸を制御する錠剤を服用することで痛みは止まって安
堵していた。
先週Dr.から緊急呼び出しがあり「生体検査の結果が思わしくない」と言う
ことで再度胃カメラによる精密検査を受けた。
結果は残念なことに「分化型?がん」にまで進行していた。
「初期段階だが、進行が早いので1日も早く手術しなければならない」
そうだ。

緊急入院を覚悟したが、DR.も心得てくれていて「隔日毎に検査来院して頂
き、結果が判明した時点(6月3〜4日頃)で入院・即手術しましょう」
との配慮を頂いた。
リンパ検査の結果待ちだが、転移していなければ胃を3分の2位切除すれば大
丈夫らしく、現職復帰も可能らしい。
転移していれば、ここまで引き延ばしてきたのだから、即Retireの時期だと
自覚している。
Retireつまり当社事業継承の仕方は、世間一般のそれとは少々趣を異にする
が、万端に近い心準備は出来ている。
願わくば、手術がうまく行き、6月末頃に退院出来て、次号では当社の
「事業継承」「遺言の書き方」「Noblesse Oblige」を披露したい。

早速、静かに静かに留守中のManualを作成し、入院準備を始めている。
急遽、遺言の書き直しも先ほど完了した(5月26日現在)
5月30日には印刷勉強会(広島県印刷工業組合東南支部会)で
「全印工連2008計画・業態変革推進プラン『新創業』」の講師を務めること
になっている。
受講申込者が殺到したので、締め切り期限後の申込者には、会場の都合で、
と丁重にお断りしていた矢先のことだった。
勉強会用の「サブテキスト」と「虎の巻」は連休中に下書きを作成していた
が、再度目を通している。
県外の印刷会社の方には「サブテキスト」と「虎の巻」を頒布したいところ
だが、今の私にはその余裕はない。

このようなReportを読まれると奇異にとられそうだが、私自身の事実をその
まま受けいれて、ごく自然体で臨んでいる。
臥薪嘗胆などという言葉は余り好きではない。
【Clenching Teeth too much】歯を食いしばれば顎が痛くなるし、
【Clenched Fist】いくら70kgの握力でも長く握りしめていれば、やはりく
たびれる。
自分の病を静かに受け入れ、出来れば復帰できることを強く望みたい。
【Tragedy is Commedy.】「人生の悲劇は喜劇」とおどける余裕はないが、
悲劇の主人公を演じることは、なおさらご免蒙りたい。
幼い頃からの躾で「男の子は辛くても弱音を吐くな」も幸いしているが、
印刷会社TopとしてのNoblesse Oblige「(仏語)ノブレス・オブリージュ」
に助けられる。
つまり、会社は社長だけのものでなく、Stakeholderひいては社会のものだ
と捉えることが出来る。
Stakeholderを解りやすく言えば利害関係者と言うことになる。
つまり社員や社員が扶養している家族の生活・お客様の都合・取引業者の経
営計画にまで関与していることを意味する。
責任感とか、使命感とか、義務感とか、矜持とかのHeroicな言葉は、卑近ど
ころか真実味に乏しくなる。
余り行儀の良い方ではないので、声にするのに羞恥心を伴うが
「道徳観的なもの」とでも表現すれば相応しいのであろうか?
より相応しい言葉を推敲してみたら「経営者の本能」のように思える。
尋常ではない今、自分は何をすればよいのか? 迷いなく行動できることは
幸いでもあり、何よりも自分自身にとって楽であることを実感できる。
不安は払拭できないが、またまたオオカミ少年に徹して、何とか舞い戻って
きたい。

次号発行日は????
                                       OGRE

 

 

2007/4/27発行                              http://business.hey.ne.jp
第54号

                 
印刷への情熱

小学5年生の頃に母親から「十冠十二支」を教えられた。
「木・日・土・火・水」と呼ぶ年があり、その年ごとに兄(え)と弟(と)
の年が定められており、5(き・ひ・つ・か・み)×2(えと)=10になる。
それとは別に「十二支」の呼び名の年があり、10と12のLCMは60になり、
その年から暦が繰り返すから「還暦」と言う教え方は解りやすかった。
阪神びいきの母親だったから「甲子園」という名がついたのは、
「きのえ(=甲)」の「ね(=子)」年に完成したからだということもそ
の時に習った。
ちなみに、LCM=Least Common Multiple(最大公約数)、
GCM=Greatest Common measure(最小公倍数)だということを学んだのは
中一の時だった。
余談だが、FAXさえなかった頃の印刷界では、TELで活字を注文していた頃
は「木=立チキ」「日=ニチビ」「火=モエビ」などと区別して混乱を防
いでいた。

当時は、自分が「還暦」を迎える頃にはどのように生きているか、皆目見
当が付かなかった。
「お爺さんになっているだろうな」という予測は出来たが、いざ迎えると
自分の若さに充実感を覚える。
四度も死にかけて観念したのに、恰もオオカミ少年のごとく娑婆に帰って
きた身としては、もう少しの間は世に憚って生き続けたい。

退院して一年以上が過ぎた。麻薬が効きにくいほどの痛みはなくなったが、
2週間に一度位は「体がちぎれるほどの痛み」が続いていた。
「男の子は痛くても弱音を吐くな」と歪んだ躾をされたので、チーママ達
から「母性本能を擽るような可愛らしさがない」と揶揄される。
幸いにも、ここ2か月間は厭世観に襲われるような痛みは発生していない。
昨年来の暖冬のお陰で「もし例年のようだったら、背中の痛みはもっと
辛かったろうな」と、あくまで自分はLuckyなんだと思うようにしている。

それよりも、会社が存在し続けていることは何よりのLuckyで、筆舌に尽
くせぬほど多くの方にお世話になり、心よりお礼を申し上げたい。
何より若手社員さんたちのお陰であることは疑いようもない。
会社が存続し、新たなBusiness Modelを模索できることの幸せを噛みしめ
ている。
来るべきNext Societyの中で、魅力ある印刷会社経営をImageすることは
本当に楽しい。

健康だとは言い切れないが、生き続けていることを楽しむことが出来る。
自分で納得のいく、自分で満足できる人生を楽観したい。
自分が好きなことをして、自分自身が楽しめることを続けたい。
30代頃からの夢は、全財産を処分してでも「映画」を作ってみたかった。
早期にRetireしてNewyorkで2,3年、欧州で、2,3年過ごしてScenarioを作
るつもりだったが、今の体力では不可能に近いので諦めざるを得ない。
それでも悲観的になっているわけではなく「映画が無理でも印刷がある」
と飄々とした気分で毎日を過ごしている。
印刷というなりわいを通じて、次世代の若者に託すことを楽しみにしてい
る。

今からでもいろんな勉強が出来るし、もっともっと賢くなりたい。
海馬の機能は70才くらいでPeakになるらしいが、そこまで生きていたいと
も思わない。65才までの男盛りをつつがなく生きられたら、余り思い残す
ことはないように思える。
賢くなりたい、というのは記憶力が進化することでなく、いろいろな
「情報」を今以上に分析できることで、残されている「潜在能力」をより
開花したい。
飄々とではあるが、精一杯生きてきたので、その長い間に培ってきた分析
力や洞察力や直感力も棄てたものではない筈だと思いたい。

印刷界ではCollaboration確立が喧しく言われ、また私自身もその先頭に
立って旗振りをしている。
そのCollaborationは何も企業同士だけでなく、企業の垣根を越えて若い
世代との交流も含まれてもいいように思う。
私自身PCを使いこなす格好良さはない、と言うよりも寧ろPC音痴のデジン
「デジタルおじん」の範疇にSegmentされるだろう。
それでもPCのExpert達に的確な指示を下し、PC活用の醍醐味は曲がりなり
にも把握している。

私には、大きく分けて社会の中で生きる道が二つ与えられていた。
ひとつは身体障害者間での尽力と、今ひとつは印刷界へのお手伝いであろ
う。
身体障害者福祉協会はよく揉める。一因にはLeader shipの欠如があろう。
余りの混沌とした時期に、30代で「会長」として整備・立て直しを図った
が、Cosmos状態に落ち着いたと判断したときに、さっさと年配者に後を託
した。
「身体障害者スポーツ指導員」とか、色々な公的資格があるらしく
「折角ParalympicのCaptainまでしたのだから」と取得を薦められるが、
さほど魅力を感じない。
身障者競技スポーツは、若かりしころに精一杯生きた思い出の一つでしか
ない。
勿論、体調さえ快復すれば水泳もしたいし、Basketballもしたい。
身内からは「アホか」と笑われるので口にしないが、いずれBasketballの
現役に復帰するつもりでいる。

それでも、自分の生きる道は印刷界が本道のように錯覚している。
なぜなら、印刷会社経営に携わってきたことにより、精神的にひ弱だった
私を徹底的に鍛えてくれたからにほかならない。
印刷一筋に38年間生きてこれた幸せの「お裾分け」をしたいと願うのは思
い上がりであろうか?
「明日死すとも、森に苗木を植え続けたい」などと言えば、仰々しいと言
われるかも知れないが、ごく自然な心境だと思っている。

還暦を迎えるに当って
                                        OGRE

 


2007/3/30発行                              http://business.hey.ne.jp
第53号

                 
本の虫(偏った読書感想)

いくら本の虫でも、いつも良い本に出会うとは限らない。
いったん読み始めると殆どの本は最後まで読み通すが、時折、時間の浪費
に思われ始めると途中でやめる。
最近、立て続けに良い本に出会った。
どちらも真新しいものではないが「ワイルドスワン」と「武士道」の二冊
には、思春期の感動が蘇ってきた。


「大地」と「ワイルドスワン」
上下二巻800頁からなる「ワイルドスワン(鴻)」は職業柄、表紙の体裁に
目を引かれた。
ブックカバーの色合いが良く、しかも上製本体裁の表紙の色合いはそれ以
上に渋好みに出来上がっている。
内容は、日本軍が満州傀儡政権(Manchuria puppet goverment)樹立時代
から毛沢東死去までの時期が詳細に、丁寧に記されている。
中国共産党批判〜毛沢東洗脳による紅衛兵暴挙批判が如実に語られている。
「三国志」や「諸葛孔明」や「周恩来伝」同様に、中国の小説は地図を傍
らに置いて読み進めないと地理的把握が容易には出来ない。
中学生の時に、期末試験そっちのけで読んだパールバック(Pearl S. Buck)
の「大地」以上に感激を覚えた。
私が同志社入学の頃から紅衛兵の暴挙が活発になり始めていたが、学内外
の教授たちは的を射た解釈はしていなかった。
それどころか出鱈目を教えてくれていたことが判明した。
何故もっと早く読まなかったのかと後悔するほどだった。


「茶の本」と「武士道」
高校時代に、東京美術学校を設立した岡倉天心とフェノロサ
(Ernest Francisco Fenollosa)の「茶の本」を読んでひどく興奮したこ
とがあった。
両名とも「西洋美術に学ぶもの無し」と嘯きながら、内実は彼我の違いを
徹底して学びさらに我が国の美学を探求する姿勢に心地よいものを感じた。
同じ頃だと記憶しているが、「武士道」は英文のDigest版を読んで、明治
の日本人の意地と勉強熱心さに驚かされた。
そのころの私は、同級生から「舟入高校愛国党員」と揶揄されていた。
因みに、英文名は「Bushido The Soul of Japan」副題は「Another of
the History of the Intercourse between the U.S. and Japan」となって
いる。
最近新訳本がReleaseされ、書評家たちの間では「社員教育に最適」とか、
それなりに話題になっていた。
奈良本辰也の翻訳だが、分詞構文や関係代名詞の和訳には随所に不自然さ
が感じられた。
じっくり理解しようと思うと、時折英文に直してみないと
真意が伝わらないことがある。(伝わらない、と言えば普遍的になるので、
単に私の理解力が足らないだけかも知れないが……)
大江健三郎の文章にもそういうところが多くあり、その類の文章は私は余
り好きではない。(その割には大江健三郎もよく読んでいるが……)
それにも関わらず、ぐいぐい引き込まれて一晩で読み終えた。
高校時代のDigest版は、今から思えばあくまで受験英語学習手助けの範疇
であったことを認めざるを得ない。
読み進めると当時のImageと違い、奥の深さについていけないほどだった。
孔子・孟子をはじめとして和漢洋混交の哲学・宗教学・民俗学書籍を100冊
以上読破していないと本当に理解することは出来得ないだろう。
200頁足らずの無線とじ製本の巻末には40頁(200項目以上)もの注釈が
載っており、博学気取りでも何度も何度も注釈を参照せざるを得なかった。
正直言って、疲れた。


「茶の本」同様に、明治の日本人としての西欧に対する「矜持」には身の
毛のよだつ思いだが、ここで疑問に感じることがある。
果たしてこの本が安直に「社員教育」に使われたとしても、その効用に疑
問符が付く。
実は、あるお客様から「社員教育に使いたいから検証してみてくれ」と依
頼を受けていたのだが「御社のLevelでは理論武装できていないし、咀嚼
嚥下できない筈だから辞めた方が無難です」と回答せざるを得なかった。
「生意気言うな」と怒られるかと危惧していたが「そうか、やっぱりな。
有り難う」と言われてホットした。

                                        OGRE


2007/3/5発行                              http://business.hey.ne.jp
第52号

                 
平成の徳政令(初夢)

年始早々まずい夢を見てしまった。体調が思わしくないのだから懐の深い
理性ある支部長の振り、しようと念じているのに「今年も行儀の悪い支部
長を通すように」とSatanが囁きかけた。

経企庁からは「いざなぎ景気越え」は史上最長と発表された。
それが詭弁であることは、私を含めてどんな愚かな印刷会社Topでも断定
できるであろう。
ところが反駁できるための根拠説明になると、急に足下が覚束なくなる。
東京を中心とした、最先端かつ我が国の基幹産業たる上場会社は空前の経
常(ケイツネ)を捻出しているもののRestructuring(縮小)が根底をな
していることは誰でも解るはずだ。
経企庁発表を否定する理由は、
 1. 印刷産業の出荷額は9年連続して前年を下回っている 
 2. 国民の平均給与所得額も減少している
 3. 一世帯当たり平均所得額も減少し続けている
で事足りるのではあるまいか? 

薄給と言われる町中の印刷会社にとって、自社内に年収500万円以上の社員
が何人存在するか振り返って頂きたい。
当社にも複数名いたが、私の体調不良とBubble崩壊でいなくなった。
南洋の土人(余談だが、この言葉自体が差別用語とか何とかですんなり変
換できなくなっていた)が不作を理由に王様に「税負担」を軽減して頂く
よう申し出たとする。
王様が「収穫はどれくらいだったのか?」と訊ねると、1〜5までしか数え
られない土人は「沢山」と返事するしかなかった。
王様は「沢山収穫できたのだから減税には及ばん」と返事されたそうな。
まるで今の印刷会社経営Topを象徴するような笑い話であろう。

これも白昼夢の中のたとえ話だが、仮に、3億円の借入のある印刷会社か
ら「肩代わり」の話が舞い込んだとする。
「平成の徳政令」(※1)で3〜6千万円の債務保証で何とかなるが、当社の
新たな連帯保証人に紙屋がなる用意がある、とのOffer(申し出)があった
とする。
その話を聞いたとたんに、夢現でも拒否通告していた。
(※1)7,8年前から経産省主導で随分PRされていた。悪用すると大変だ
   が、内容を深く知らない印刷経営者が多すぎる。現に東京では
10億円・20億円の印刷会社が売りに出ているが買い手は殆どない。
   印刷発注額の非常に多い一般企業が自社内印刷物をまかなうため
   のインプラントか、地方印刷会社が「東京の仕事を持って帰る」
   ために成功している例は希有であろう。

広島の紙代は「北海道の次に高い」風評がまかり通るのは、その一因とし
て「原爆投下」によるものと捉えるが、その話は「風が吹けば桶屋が……」
で長くなるので割愛する。
紙屋さんにとって顧客であるはずの印刷会社が、紙屋さんに連帯保証人に
なって貰ったり、大きな船で接待受けたり、外国へ連れて行って貰って喜
んでいる浅ましさを嘆く。
(どんな業者からでも振舞酒は受けるな、は父親の遺言であった=接待を
受けた分だけ紙代が高くなっている筈なのに……)
SO社然り、HA社然り、オットットetc.etc. 紙屋さんは毎月○○とか何と
かで朝食会を開き、「あそこの馬鹿社長が、どこそこの我が儘息子が……」
などと情報交換していると漏れ聞く。
同業者が仲良くすること自体は印刷会社にとっては羨ましい限りだが、甚
だしいのはペイペイの営業マンですら、自社にとっての最大顧客のことを
「X社は危ないらしいですよ」と平気で口にする。
ことほど左様に、印刷会社は紙屋さんに舐められていることに気づこうと
しない。
他社の悪口報告は、実は他社へ行けば自社の悪口を言われていることに気
づかないのだろうか? 
紙代を叩いたつもりでも、実は一つも安くなっていないのに、値切ったつ
もりで悦に入っているTopを時折見かける。
誤解されると困るのだが、この話自体、決して紙屋さんの悪口を言ってい
るのではない。一時期のみ、全国規模の商社から廉価の紙を仕入れられた
としても、弱小印刷会社ほど「府県商の紙屋さん」を大切にしないと大変
なことになることも警告したい。

Daydreamの中だから話が横道にそれすぎた、拒否した後で金融機関が単独
で当社と話し合いたいとのOfferには首を縦に振った。
これも父親の遺言で「実現可能性のない戯言・迷惑話が舞い込まない企業
は廃れる」を盲信しているわけではない、が、とにかく当社にはいろんな
方がよく来られる悪夢にうなされる。

「経企庁発表」はお役所のPropaganda(大本営発表)ではなく、経済活動
がSuperior Complex(進化し、高等化し、複雑に絡み合う)してしまった
ため、旧態依然たる「物価指数」や「GNP」や「景気動向」の数値管理が的
確に出来なくなったのではあるまいか? 
つまりケインズ経済学さえ「過去の遺物」になりつつあるように思える。
原因の最たるものが「連綿と進化し続けるInnovation(技術革新)」では
ないかと小声で言いたい。
印刷界にとっては忌々しい「PCやScaner(スキャナ)の進化」に象徴される
ように数年経てば「性能が倍になって価格が半額になるMooreの法則」は褪
せることを知らない。
それがそのまま「物価指数」に反映されることはあり得ないし、その
Analyze(解析)はどんな優秀な経済学者も為し得ていない。
Innovation自体は人類を豊かにしてくれるが、Innovationが続く限り
Deferation Spiral(デフレの螺旋階段降下)も続くのであろう、と言う推
論が成り立つ。
誰か明快な学説を発表してくれないだろうか?

                                        OGRE


2007/2/7発行                              http://business.hey.ne.jp
第51号


◎解りやすいPDF解説(私案)

まず、言葉の解釈から始めると、PDF=Portable Document Format
(Portable=持ち運びできる、Document=文書、Format=体裁・構成)
になる。携帯電話のPortability(ポータビリティ)制度が始まったのは
殆どの方が認知できているものと察する。一昔前はポータブル・ラジオ
全盛期だった。持ち運びできる文書の構成とは、要するにMedia(※1)に
入っている情報をMACやWINに関係なく、作成された
Application Soft(ソフト)やVersion(ヴァージョン)も問われず開け
るためにManual化(=標準化)されたものと捉えられる。
  (※1=媒体、FD・MO・CD・DVD・USBメモリーetc.)
MACとWINに関係なくWeb上で垣根を取り除くために、Adobe社が
Acrobat Softを開発し、Web上で閲覧するためのAcrobat Readerという
Softを無償でDown Load(手に入れる)出来るようにしたため、全世界で
爆発的に普及した。
Adobe社は元々印刷業界は視野に入っていなかったが、我々印刷業界がい
ち早く取り入れて活用始めた。ところが不都合(※2)が多く発生したので、
印刷業界用に活用方法を限定してTrouble発生を最小限〜皆無にするよう
工夫し始めた。
 (※2=文字化け・文字の埋め込み不具合・色味の再現の制限etc.)
バスケット・ボールがPDFの世界だとしたら、印刷界が扱うPDFは野球
ボールくらいに限定し、PDF-Xはピンポン玉くらいで、PDF-X1a〜2はパチ
ンコ玉まで制限したと捉えていただきたい。そしてPDF-X1aはISO認証さ
れGlobal Standard(世界標準)になってしまった。取りも直さず、印刷
業界の近未来はPDF-X1aから逃げられない事になる。
Acrobat(プロ用で7万円くらい)を導入しなければ永久にPDFは使えない
し、PDFが使えなければCTP設備は動かないと言っても差し支えなかろう。
Acrobatを理解しないで、または7万円をケチって「CTPを入れよう」など
と愚挙が横行している様に他事ながらハラハラしている。


◎序でにJDF解説(私案)

PDFと似た言葉にJDFがあって「さっぱり解らんから噛み砕いて教えろ」
と言われる。
「CIP4やXMLを理解できていない貴社のLevelでは無理だから」と憎まれ
口をきいているが、乞われるまま荒削りな私見を本邦初公開する。
Job Definition Format=「人間も機械も読める印刷向けの業界標準の
電子Format」と訳されている。Definitionは「定義」になる事が解って
も前記の解釈は理解しづらいと思えるので、可成り乱暴に説明しないと
解りやすくなりそうにない。
一言で言えば「世界共通の電子仕様書(作業伝票)」に尽きる。しっかり
したData(とりわけPDF-X1aなど)さえ作れば、JDFを添付する事により世
界中でほぼ同じ印刷物が上がるようになることを意味している。
Border-lessにより垣根がなくなり、Collaboration先どころか外国で
印刷させても支障がなくなることになる。実はその逆もまた考えられる。
おまけに電子Formatだから、工程・進捗管理、Cost管理・品質管理・
納品管理・Repeat管理まで全て行えるようになる。50人以上の印刷会社
は避けて通れなくなるが、40人以下の場合はそれほど勉強する必要性を
感じない。それよりも声を大にしたいことは、印刷会社は作業仕様書
(作業伝票)を作成することが極端に不真面目だと苦言を呈したい。
当社にPOD発注下さることは有り難いことなので文句を言う気は更々ない。
電話口で「ああで、こうで、なんぼになる?(見積依頼)、
間に合うか?(納期問い合わせ)」で済ませようとすることに不都合発生を
危惧する。素人のお客様ならCost上乗せすることにより不都合を解消で
きるのだが、お互いプロだからこその自覚を促したい。
Data持ち込み時に出力見本が添付されない(※3)「束見本」「前回見本」
も提示せずに「早くして欲しい・安くして欲しい」と言う発声だけは
熱心になる。
 (※3 最終校正紙なら兎も角、修正以前の校正紙を「出力見本」とし
て預かると文字化けか文字訂正かさえ判断が付かないので責任所在が
不明確になる)
電話問い合わせでも90%は解決できるのが印刷界なのだが、Detailな
説明には限界があり、見本を見ないで見積計算するとギリギリの業者
価格は算出できない。
当社のCollaboration先で長者番付に載るほどのX社は、X社専用作業
伝票に記入しないと受注しないどころか、見積計算もしないSystemに
なっている。当社としては願ったり叶ったりで、そのこと自体が他社と
の差別化になっている。「御社の作業伝票と発注Stanceはしっかりして
いるし、仕事も円滑に流れるので他社より安くなる」と仰有ってくださる。
「X社へ外注すると安いらしいけえ、紹介して欲しい」とのTELには
「御社は正確な作業仕様書を作成する社風がないので紹介できない」と
攣れない返事しかできない。今一度各社の作業伝票発行Systemを見直し
て頂きたい。他社への発注がSmoothになるどころか、自社内での作業時
にも好都合でCost-downにも繋がるように思えるのだが。


◎編集後記

以前からそうだったが、東南支部便り#9発行以来、当社に相談が相次ぐ。
そのこと自体工業組合役員としての冥利に尽きるので感謝申し上げる。
ただ、私は横着者なので堂々巡りのおつき合いは忌避したいし、
年賀状Seasonでもあり、電話での問い合わせは今後極力勘弁していただ
きたい。「解るところと解らんところだけは箇条書きにしてFAXもしくは
E-Mail送付」していただきたい。生意気言わせて貰うが、目を通したあと、
各社の理解Levelに合わせてAdviceさせていただくことは吝かではない。
また、東南支部会でも「一言で解りやすく説明して欲しい」とか
「いっぺんでKnowhowが身に着くように説明して欲しい」との発言がある。
期待されていることは喜ばしいのだが、まず「Knowhowは盗めるものでは
なく、Knowhowは蓄積するものだ」と経験則から申し述べる。自社内で、
試行錯誤の連続から苦労して死にもの狂いで掴めた智恵のようなものだと
思える。
「横文字では理解できない」どころか、「専門用語さえ学習していない」
どころか「売上高原価率・損益分岐点」どころか「貸し方・借り方」さえ
咀嚼せずに経営を続けられるTopは幸せそのもので羨望の的である。
そんなTopが「勉強・勉強・勉強」しないで理解することは不可能だと
弁解したい。解らない用語、理解できないFlowは帰社して一つづつ復習し
ながら数年かけてClearしていただきたい。

                                        OGRE
                  

 

2006/12/29発行                              http://business.hey.ne.jp
第50号


活版〜CTS〜電算写植〜WYSIWYG〜MAC〜PDF・CTP〜

6月末の第5号でお約束していた、皆さんお悩みのPrepress部門の今後の
対応について私見をまとめてみました。まず、早すぎる時代の変遷を検証
Digestしてみます。


1.活版〜CTS(Cold Type System)への変遷
  活字の馬と文選・植字工が要らなくなった
  和文タイプライター(TYPRESS)が改良されて本格的組版が行えるよう
  になった
  腕の良い「写植機」Operatorは職人然としていても高給を取れた
2.CTP〜電算写植への変遷
  広島市内の印刷物を数台の「電植」でこなせるという風評で「写植屋」
  が青ざめた
  新聞社や大量出版物に向いているだけで、町中の印刷会社には不向き
  だった
  それでも広島市内のJAGRA(軽オフ業界)は小規模ながらも積極的に
  導入した
3.電算写植〜WYSIWYGへの変遷
  電植では「文字と罫」処理のみで、XY軸の緻密な計算が必要だった
  What You See Is What You Getは画面上で出力状態が確認できるよう
  になり「文字と画像」の一括処理が出来るようになった
  二番煎じ、三番煎じに徹していた当社も「待望のMachineだ」と
  設備投資をした
  NECが通産省の助成を受けて「組版機」を開発したが銭にならなかった
  東レ FX・キャノン EZPS・ハイデル CompoTex・写研???・モリサワMK・
  SMI EDIAN・モトヤ AXIS(=松下J)・リョービ LEONOT etc.etc.
  雨後の竹の子のようにReleaseされた
4.WYSIWYG〜MACへの変遷
画期的なWYSIWYGの世界は、全てCloseで、Dataの再利用は不可能
  だった
MachintoshのPost ScriptはOpenな世界だともてはやされた
  (厳密にはMACもCloseなのだが……)
  3〜4への移行期に、意欲的な印刷各社は規模の大小こそあれ、
  思い切った設備投資を敢行した
  組版機の世界でも、当初100万円もする「楷書体」を導入せざるを得な
  かったし「Film出力セッター」まで入れると数千万円掛かった
  大手では、Imageセッター・トータルスキャナ・CEPS・AVANUS etc.
  軽く億円を超す投資だった
5.今後の変遷は???
  All Mighty(オールマイティ)のように喧伝されたAVANUSも今までの
  Dataが使えなくなる
  MACのOS X(オーエステン)になると今までのOSIX(ナイン)のData
  再現に限界が生じる
  WINでも来年ReleaseされるWIN Vista(ビスタ)になると、WIN XP
  までのData再現にも限界があるといわれている


それでは、町中の印刷会社は今後どのようにして生きていけばよいか?
過去を検証したあとで近未来の仮説をたててみる。


1億円以上の設備をした会社は一部経営が息詰まったところもあるが、
すが大手だけにいち早くScrap & Build(スクラップアンドビルド)出来
たものと推測される。
当社の場合、モトヤ AXISからセッターで印画紙・Film出力していたが、
J200(=AxMy)を増設した時点でText Data(=文字情報)のみしか吸い上げ
られなくなった。
それでもお客様からの「WIN Data処理」や「可変処理」
「MACとWINの互換処理」「POD出力処理」etc.etc. 誤魔化しながら
「力業」「裏技」でなんとか使いこなしている。
LEONETのカラーセッターまで導入されている会社の場合はもっと悲惨で
あろう。
かつてメーカーの軸足の定まらない状態に業を煮やし「IPK会長」として
十数社と徒党を組んで、大阪で「お前達は幸之助さんの前で良心に恥じ
ないのか」と追求したこともある。
今となっては時代の流れに翻弄されただけで「印刷会社」だけが被害者
とも言い難いように思える。現に、メーカーでも研究開発費の赤字額は
想像に難くない。
急速なInnnovationに振り回された、と訳知り顔するのも虚しいが……


【KeywordはPDFとCTP(Computer to Plate)】

メーカーやベンダー(印刷機材商社)にMACのOSXやInDesignを勧められ
ても、ここまで来たのだから右顧左眄するなとAdviceしたい。営業妨害
だと言われても翻す気持ちはない。
当社では、以下の方法で「無版出力」(*1)を外注で凌いでいる
        (*1) PODの無版出力でなく、Film less刷版出力の意味

1.MACのOS IXでIllustrator・Pagemaker・Photoshopを駆使してData Up
  し、CTPもしくはDigital Plate(デジプレート)で無版出力依頼している。
  当社は限りなくFablessに近いので、出力先に可成りの割合で印刷依頼
  もしている。
2.J200にWIN版のIllustrator・Pagemaker・Photoshopを
  Install(インストール)(*2)してMACとほぼ同じ環境にしている。
        (*2)=MACとWINのHybrid対応
  それでも上手くいかないときは「PDF」加工して強引に出力している。


つまり、当社内の「セッター及び自現」はいずれ廃棄処分になることを物語っ
ており、稼働率は大幅Downしている。
J200然り、リョービのカラーセッターも4色Film出力Costが経営の足かせに
なるので、Acrobat(Professional Soft)を購入し「PDFに強くなりなさい」
と声を大にしたい。
また時節柄、CTP出力は自社に導入するのでなくCollaborationで他社に
依頼し、最低限の投資で生き残りを計りなさいとお節介したい。
PDFの解りやすい説明は後の機会に回し、PDFに限らずData処理加工に強く
なれば生き残れるはずだと推測する。
最低限の投資の中でも「人材投資」は見逃すべきではないが、それさえ
自社で不可能に近ければAlliance・Collaborationにより他社のKnowhow
を活用できる土壌を日頃から耕していれば、地域性・即時性・請負制の高
い印刷業は消滅することはあり得ないだろう。
それには「相互信頼」が全てであり、心の垣根を取り除いておく必要があ
るので「工業組合」末端の組織である「東南支部」の役割も大切になろう。

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2006/10/27発行                              http://business.hey.ne.jp
第49号



フルフィルメント & 原爆記念日


普通の印刷会社はDM(ダイレクトメール)の注文を受ければ、印刷してお客
様に納入したら仕事は完了したというのが常識だった。
先進性のある印刷会社は、お客様の原稿作りからお手伝いし、印刷後も宛名
出力や封入・封緘作業までするようになった。
当社もいち早くその真似事を開始した。

お客様は印刷のAmatureだから、宛名の入出力作業をしていても
「特殊文字」や「人名字」「外字」etc. の処理には限界がある。
我々はProfessionalな印刷技量を駆使して、辞書にない文字でも「作字」
する能力がある。
「日本語は活字の数が多く、外字や人名字があるから困る」と口にする印刷
経営者がいると、「経営者失格では」と烙印を押したくなる。
欧米では、活字数も少なく外字もないので、印刷Amatureのお客様に
Initiative(主導権)をとられたが、我が国では我々のProfessionalな
Knowhow蓄積が生かされている。

宛名出力機も用途や数量・納期によって、インクジェットやレーザーまたは
昇華型Machine etc. を使い分けることが出来る。
Amatureの「差し込み印刷」より高度な「Variable Print(可変印刷)」に
より、文字だけでなく写真や図柄を1枚づつ変えて出力することも可能に
なっている。

封入作業も自動Machineで印刷物を折って整える作業と同時に封筒にエアー
を入れてふくらませて封入し、水で湿らせて封緘作業まで一貫して行うこと
が出来る。
そしてカスタマーバーコードや郵便番号区分け処理により、大量DMなら郵送
代金を半額までCost downするKnowhowも蓄積している。
お客様からは「郵送代が節約できて印刷代金がタダになった」と喜んでいた
だける。

ところが、このフルフィルメント・サービスは印刷会社の仕事だと解釈して
いない仲間を可成り見受ける。そんな印刷会社の将来を云々する気持ちは
更々ない。
なぜなら、それが当社と他社の差別化になっているからに他ならない。

──────────────────────────────────

「原爆記念日」は、広島にとっては大きな年中行事の一つになっている。
体調不良になるまでは、前後1週間はなるべく平和公園近辺に出かけて
いた。
片言の英語と忘れかけた独語で、記念式典参列に来広した外国人への対応で
Volunteer活動をしていた。

余談はさておき、記念式典当日に配布する印刷物には複数社が
Collaborationで対応しているらしい。
前日まで参列者の出欠変更や配列変更があり、大変な作業だと漏れ聞いてい
た。
明け方まで掛かって印刷を仕上げて、10数名の人員で封入作業をこなす難
仕事だそうだ。
定型郵便物と違い、前述の「自動封入封緘Machine」は使えないので、人海
戦術に頼るしかない。
慣れた印刷業者が毎年継続受注して捌くしかないので、当然「随意契約」
になる。
仮にその業務が「一般入札」になると価格勝負だけになってしまう。
今までに経験のない当社が落札しても、式典当日に恙なく納品できる可能
性は極めて低くなる。
万一のTrouble発生時は、出入り禁止ぐらいでは済まされない。
印刷発注担当者に迷惑が掛かるどころか、参列される総理大臣や、世界各
国関係者に対して迷惑をかけることになる。
印刷会社の良心として、いくら荒利が高くても「応札辞退」しかすべを知
らない。

Post Script
1年くらい前に「いけない談合・良い談合」を発行したことがある。
際どい内容だったが、以外にも「お褒め」のResponseが多かった。
経営感覚のない人にはとんでもない話だと受け取られるだろうが、
「随意契約=談合=悪事」と言う等式は一概には成り立たない、と小さな
声で言いたい。
市価よりも極端に高い価格にしたり、お役人に賄賂を送ったり、天下り役
人の受け皿となっては、「談合=悪」の等式は成り立つ。
タクシーでも深夜割増があるように、特急割り日排し・難仕事割り増しは正
当な商行為だと思えるのだが………
我々印刷会社の本分は、低Levelな価格競争を廃して「美しい印刷物」
「間違いのない印刷物」を納期に遅れることなく安定供給し、お客様に喜
んでいただけることだと確信する。


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2006/10/6発行                              http://business.hey.ne.jp
第48号



ぬりえ年賀状



「塗り絵」と言えば子供の遊びだという認識だったが、「大人の塗り絵」
が静かなブームになっている。
書店には、専用コーナーが設けられ、色んな種類の「大人用の絵本」が
陳列されている。
おまけに制作のための便利な画材まで販売されている。
中には絵本の付録で画材が用意されており、まさに「塗り絵」の
Onparade、満艦飾になっている。

たとえば「水彩絵の具パレット」付きのものは、絵の具を絞り出す場所ま
で指示されている。
塗り絵用に開発された「22色鉛筆+専用消しゴム+鉛筆削り」付きが
1Setで販売されているものには感心させられた。
色鉛筆の描き安さとパステルの持つ発色効果で表現力を高め、かつ消しゴ
ムで描き直せるよう工夫されている。
あらかじめ「水彩色鉛筆」で下書きして、「水彩絵の具」で仕上げするよ
うになっている。
筆ペンと言えば墨というイメージだったのに、「色つき筆ぺン」で多色を
使い分け、微妙に色をじませる仕掛けもある。

絵本のタイトルを挙げても、
「ストレスが多い人の絵本」・「ジグゾーパズルにもなる絵本」・「脳を
若返らせる絵本」・「パソコンで楽しむ絵本」・「メルヘン風絵本」・
「アールヌーボー絵本」・「子供とお母さんのための絵本」・「仏画or
曼陀羅風絵本」・「浮世絵風絵本」・「ベルサイユのばら絵本」・「竹
久夢二の世界」・「不思議の国のアリス」・「パリの風景画」etc.etc.
枚挙にいとまない。 
作品例も掲載してあり、中にはそのまま美術館で陳列できそうな作品まで
ある。

愛好者のアンケートも掲載されており、
・母子で楽しめることが何より嬉しい
・夢中になって時間を忘れてしまい、休日が楽しくなった
・心が安まり、嫌なことを忘れて心底癒しになる
・伴侶が脳血栓で倒れてリハビリに始めたが、今はライフワークになって
 いる
・絵心のない者にとっても簡単に取り組めたetc.etc.

─────────────────────────────────

「室町年賀システム」グループでも、ブームにあやかり「ぬりえ年賀
Pack」と「ぬりえ年賀Book」を開発した。
「年賀Pack」は4枚一組で\600、「年賀Book」は\1,200で、試験的に東京
で販売を開始したところ、GMS(大手スーパーマーケット)やデパートか
らの引き合いが相次いだ。
北海道から九州までの各「室町システム」店が手分けして、地場の量販
店に拡販活動を開始した。
中国地方は当社に独占販売権(時折、義務的になる?)があるので、早
速地元広島から営業活動を開始した。
広島を本社とするGMS(スーパーイズミ)の主要20店舗で扱っていただけ
るようになったのを皮切りに、地場中堅スーパー・書店・コンビニ等から
も好反応を得ている。

興味のある方は、中国地方は当社 business@x.age.ne.jp へお問
い合わせ下さい。
その他の地域の方は、直接室町本部075-343-3570へお問い合わせ下さい。



                                           OGRE
 


2006/9/4発行                              http://business.hey.ne.jp
第47号



メルマガキャラ



どこの印刷会社でも似たようなものであろうが、当社でもMACを導入した頃
からあれだけ忙しかったDesignerの仕事が漸次楽になりつつあった。
デザイナーのうちの1名「SA」の経歴は、当社に入社以前は「マツダ」で座
席シートの材質決定の仕事をしていたらしい。
Graphic Design(印刷版下デザイン)は初めてだったが、僅か3か月指導
しただけで、私よりはるかに上手なRough(ラフスケッチ)が描けるように
なっていた。

6年位前に、たった15万円の費用でH.P. を開設し、急遽、彼女の勤務時間
の半分をWebに従事させることにした。
たった2日間のWeb講習会に参加させただけで、そこそこのWebページを作成
できるようになり、書き換え・増頁を繰り返した。
「印刷版下デザインより、Webデザインは遙かに簡単ですよ」との報告を受
けた。
あまりお金もかけていないので、当初は当社H.P.にAcessは殆どなかった。

「SA」からの提案で、毎月メルマガを発行することになった。
「SA」は色々な資料を集めて原稿を作成し、私に推敲を依頼してきた。
そのうち「社長も毎月メルマガの原稿を書いてください」と提案してきた。
当初は発行締め切り日に間に合わなくて、「SA」からよく叱られていた。
骨子だけ書いて清書を依頼することもあったので、自分の意に反する内容
がUp-loadされることもあった。

それでも、あまりAcess数が増えないので、Virtualなメルマガキャラ
「悪太郎」を誕生させることになった。
毀誉褒貶どころか、批判が集中しても良いからNo Response(無反応)だ
けは避けよう、と言うことになった。
つまり、本来の私のPersonalityに反して? 行儀の悪いCharacterが出来
上がった。
「知ったかぶり」で「辛辣」で「過激」で、それでも「印刷にかける情熱」
だけはHotなHotな悪太郎君が作り上げられた。

経営Topであれば「Lanchesterランチェスター戦略」「Murphyマーフィー
の法則」「Parkinsonパーキンソンの法則」「Heinrichハインリヒの
1:29:300の法則」「Parateパレートの2・8の法則」etc.etc. 知っていて
当たり前と言わんばかりの鼻持ちならないCharacterなので、どうしても発
行毎に自家撞着があったとしても致し方ないものと言い聞かせている。

ただ、そのメルマガキャラは本来の私ではない、と言えないどころか(言い
たいのだが)そのまま私自身だと言われても反駁出来ないことが些か寂し
い。
統計はとっていないが、読者の半数以上が印刷界とは無関係な方や経営感覚
とは無縁な方のようなので、気の毒に思えて最近は不都合を感じ始めてい
る。

暇な友人が6月号の「私の経済学」がYAHOOのSEO(Search Engine
Optimization=検索エンジン)で、170万件のTopにRankingされているぞ、
との知らせがあった。
閲覧してみると、2位以下は殆ど経済学者のH.P.で、何となく後ろめたさを
感じた。
数年前にも「下敷き」が40万件中のTopになったことがある。
2〜3月にかけて卒業記念下敷きが集中する時期で、それなりの手応えを感じ
ていたが今回は何か引っ掛かるものがある。
お金を使わないので瞬間風速で終わってしまうが、そのお陰でAcess数も
Net受注の引き合いが増加している事も事実であろう。

先月はJAGRA(日本グラフィックサービス工業会)から当社Web部門が入賞
(佳作)したとの知らせが届いた。昨年の「三国志下敷き」に続いて2年連
続の受賞となった。
北海道でのJAGRA文化展で表彰式が催されるので参加するようにとの誘いが
あった。
体調不良に託けて不参加にしたが、真意ではない。
やはり私にも羞恥心があって、「羊頭狗肉」の当社Webが表彰されても、
実際のところは素直に喜べないものがある。



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2006/8/1発行                              http://business.hey.ne.jp
第46号




配置転換



印刷という小さな世界で、しかも広島と言う限られた地域内で、他社から 
よく相談を受ける。身内からは「相談を受けることを生き甲斐にしてい
る」と皮肉られる。
そのIronyには些少なりとも反発を感じるが、実際のところ、相談を受け
るだけの人格を有していないことは重々承知している。
それでも当社には、毎日色んな人が色んな案件で訪問下さる。
相談を受けた時に、問題点をせめて箇条書きにして再訪するよう要望し、
その努力を怠る人の相談は受けないことにしている。
おまけに、今の私には体力的に支障があり、酒食をともにしながら相談を
受けることが出来ない。高歩きも出来ないので、E-Mail・FAXで下準備し、
休日の午前中に会うことにしている。
文章での相談に対しては、文章で回答するようにしている
以下に、ある地場大手印刷会社の、中堅営業マンからの相談に対して、
本気で回答した顛末を紹介する。相談内容の詳細はH.T.君のPrivacyを考
慮して割愛させていただく。

「広告代理店営業Shiftへの考察」
@ 私を含めて通常人にとっては、どんな立派な本を読むよりも、色々な
  人と接することの方が人として成長させてくれるように思える。
  だから、貴殿が心配している代理店営業(=下請け専業)をしていて
  も人間関係増幅が制限されることは全くないと思える。
  どんなところでも、どんな仕事でも、本気で取り組んでいればそれな
  りの果実は得られる筈。
  屁理屈かも知れないが、寧ろ代理店営業という、通常ではあまり経験
  しない職場に居たことを将来的には武器にさえ出来るのではあるまい
  か?
  長い人生の中での3、4年はうたかたの時にすぎないし、その経験を生
  かすも殺すも貴殿の心根次第だと言いたい。
A 貴殿の前向きな考え方自体には大いに賛成したい。
  配置転換という悔しさの何分の一でも良いから、どこかで取り返して
  やる気持ちを常に持ち続けていただきたい。
  逆らいたい気持ちを持ち続けることはしんどいが、数年後に振り返っ
  たときには大きな財産となっているはず。
  印刷営業マンにとって「正直が最大の武器」の筈だが、Segmentした
  いほどのあくどいClientに対して、鉄面皮な対応が出来なくては営業
  マン失格と言えよう。
  理不尽な「訂正・変更」が入ったときに「もう刷り上がっています」
  と、尻をまくり刷り代を二度請求したとしても、誰からも非難される
  べきものではない。
  我々は印刷のProfessionalだ、ということは、いつ如何なる時でも忘
  れたくない。
B 仕事に貴賤の区別はないはず。
  「下請け専業」という味気ない仕事でも、何のTroubleもなく長い間恙
  なく続けられることは素晴らしいことだと思う。
  どんな地味な仕事からでも、貴殿が欲しているCreativeは見いだせる
  筈だ。
  見いだせないとしたら、貴殿の営業マンとしての資質と姿勢による、
  と言いたい。
C 全くその通り、「士・農・工・商・下請け印刷会社」が嫌で、当社は
  下請けせず直受けしかしなくなった。
  同感するし、今の私にとっては貴殿の任務を遂行する気力はない。
  私には出来ないことだが、今の貴殿はその辛抱をせざるを得ない立場
  なのだと言うことを自覚されたい。
D 全くのNonsenseだと言いたい。個人の資質と仕事に取り組む姿勢で、
  いくらでも打開策は見いだせる。
  私から解決策のAdviceは無用で、貴殿自身で見いだしていただきた
  い。

「今後の2交代制への考察」
B 他事ながら最も気になるところだが、出来上がったManualをお仕着せ
  されるより、試行錯誤の中で自分自身でManualを作り上げられるの
  は、仕事人生にとって大きなChanceだと言いたい。一行づつ作成し
  て、矛盾が生じてはまた書き直す。
  それを何十回も繰り返してカイゼンすることを忌避しては負け犬にな
  る。
  「辛抱」と「妥協」の連続の中でも、ひねくれず無気力にならなかっ
  た営業マンだけが大きな大きな果実を得る、と私の貧弱な経験則で感
  じている。
  実は、ひねくれたり、はぶてたりすること自体は貴殿のStep Upの
  Chanceなのだが、殆どの人はそこで終わってしまう。
  Knowhowは、真似できるものでも、学べるものでも、盗めるものでも
  ない。
  自分自身が泣く思いで、それこそ死ぬ思いで経験した事を蓄積して、
  それを生かしてこそ初めて身に付く。
CD愚問・杞憂に過ぎない。
  しかし、線が細いのも尻が青いのも若さの特権であり、今の私に
  とっては羨ましい限りだ。

「総括」
僭越ながら、そして以外だったが、文章力・人間力とも合格点を出せる。
私を含めて、とかく人は悩み事を口に出したり、文章にすると脚色しがち
になる。
最も肝心で、しかも都合の悪いことをOblaatに包んでしてしまうと、折角
文章化した努力が殆ど何の意味もなくなる。
人間力などと少し仰々しいが、そう言う意味での評価だと捉えていただき
たい。
貴殿は自分なりにReportをまとめた時点で、対峙している難関に対して、
既に50%はClearしている。
いつの日か、100%どころか120% Clear出来ることを祈る! ガンバ!


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2006/7/1発行                              http://business.hey.ne.jp
第45号





私の経済学


初めて「社会」に目覚めたのは、中学1年生の時に友人宅で見つけた「赤旗新聞」を手にした時からだった。
その友人とは格別親しかったわけではないが、当時の私にとって新鮮で衝撃的だった赤旗を読むために、週一で友人宅へ出かけていた。
「政治」にも目覚め、NHKの政治討論番組を視聴するようになった。しかし、一年間くらい続けると「全て共産党は正しく間違っているのは他党だ」という独善的な発想に嫌気した。当時は、教条主義という言葉はまだ知らなかったが。

高校生になると「Voice of America」と「経済白書」を試験の最中でも読み耽った。
二年生になって、将来政治に進むか経済にするか迷ったときに母親のAdviceが効いた。「自分で決めなさい。しかし、経済はあんたの言うようにお金の計算だけではない」と。
子供の頃から、テンチ・ジトウ・モンム・ゲンメイ・ゲンショウ・ショウムコウケン・ショウトク・ジュンニン・ショウアン……(間違っていたらごめんなさい)と憶えさせられ、各時代の政治・庶民の生活・地理・風土・歴史的検証が癖になっていたので「経済」の道を選んだ。
当時の高校の「政治経済」授業はお粗末なもので「ソ連とはBarter(バーター)貿易なのでお金の遣り取りはない」などと先生が言うのでガッカリさせられた。
授業中Built in stabilizer(*1ビルトインスタビライザー)の質問があると「先生はよう説明せんけえ高野に聞け」と言われる始末だった。
   (*1) 私には日本語にする技量も判りやすく説明する能力もないので、竹中大臣(後       述)に聞かれるのが得策に思われる。(軽いJoke)

広島大学には当時「政治経済学部」があったので少し迷ったが、同志社に行きたいと懇願した。決して裕福な家計ではなかったが、広大合格を唯一の条件にすんなり認めてくれた。
同志社に入って、まずマル経(マルクス経済学)と近経(近代経済学)選択に迫られた。当時、京大や立命館大は殆どマル経で、同志社も過半数はそうだった。
中学時代に赤旗の苦い経験があるので、迷うことなく当時亜流の近経を選択した。
後になって判ったことだが「資本論」を読破していない教条主義的マル経学者もいた。マル経は魅惑的だったが、ソ連崩壊でやっと回答が出たと言うのが相応しいのだろうか?

同志社文学部、鶴見俊介(ベ平連)の講義には魅せられた。経済学部生なのでもぐり聴講生だったが、気付けば京大や立命館の同じような上級生? が数名いた。
私にとって彼らの質問内容さえ充分咀嚼できないのに、教授の回答は切磋琢磨されていて痺れた。自分のInferior Complex(劣等感)を気色よく感じることが出来た。
たまたま東大の大河内総長が上洛され、謦咳に接したように錯覚したこともある。
経済数学は微積分の解析が主体で、あまり面白くなかった。
経済史学や経済哲学、特に統計学は興味深かった。
「下手な本を読むより『日経』を読んでおけ」と習い、それを実行した。
いつの間にかSchumpeter(シュンペーター)を一番読むようになっていた。

いま、印刷会社を経営していて、近視眼的には統計学的グラフの見方や分析には役立っている。お金の面ではあまり役に立っていないが、社会全体を俯瞰図的に見回すことには少しは役立っていると思いたい。
受験勉強などしたことがないほど勉強嫌いな私だったが、「経済学」は私に勉強の楽しさを教えてくれた。
思い上がりだと言われても反駁出来ないが、私の生活には「経済学」は切り離せないものになっている。

ところが、我が国の経済学者の多くは、占い師のように無責任な「当たるも八卦」の予言をしたり、「後からこじつけた屁理屈」を並べる三百代言のように思えて仕方ない。
名前を挙げて貶せる輩はきりがないほどいるが、ハセケイ……オット 小学生の分際で、一家言ありそうに大学生批判は差し控えよう。
好ましい人たちとしては(あくまで私の主観だが)常にStanceが変わらないリチャード・クー(野村証券)・理論に矛盾の見つけられない竹中平蔵(総務大臣)、女子高生のスカートの中を覗いたので? 好ましいとは言いづらいが植草教授の論法も屁理屈が少ないように思えた。

最後に「Economy」本来の意味と、我々日本人が抱いている「経済」感覚には幾分のGap(ズレ)がある事を検証してみたい。
Economicsを経国済民(or経世済民)と和訳したのは福沢諭吉だと学んだが、今一度「経済」の意味を考え直してみたい。
英英辞書には、The science and study of the principles of the production, distribution           and use of goods and wealth. と記されている。
広辞苑には、@ 国を治め人民を救うこと
        A 人間の共同生活の基礎を為す物質的財貨の生産・分配・消 費の行為・          過程、ならびにそれを通じて形成される人と人 との社関係の総体と記さ          れている。

「銭金を扱う学問」のみと捉えられているようだが、実はもっと広く「種々のIncentive(刺激・動機・誘因)が人間行動に与える影響を扱う科学」と言われる。
つまり、経済学は世に思われているより汎用性が高く「これは経済学とは関係ない」と思われるような社会現象も取扱可能で、社会現象を客観的に例示し、検証・証明する科学だと言われる。



                                               OGRE


2006/5/30発行                              http://business.hey.ne.jp
第44号




                     ふぉんとの話・ほんとの話


14世紀から16世紀に掛けてのRenaissance(ルネサンス)の三大発明は、「鉄砲とコンパスと印刷物」と言われている。
大きな文明が発達した原因は、そこには大きな発明(技術革新)が何度もあったからだということは自明の理であろう。
 世の中はInnnovation(技術革新)により大幅に生産性が上がり、豊かな生活を送れるようになった」ことは誰でも理解できるだろう。

素人判断だが、民衆によるほんの小さな、そして連綿と続く道具の改良(開発)による技術革新も、見逃せないほど大きいように思える。
その小さな改良が進むと、Amature Tool(民具)がProfessional Tool(職人の道具)として飛躍的に生産性を向上させるように思える。
逆にどんな業界でも、成熟期になるとProfessional Tool普及が一般大衆に浸透を始めるのだろうと、またまた素人発想を巡らせる。

DIY(Do it yourself)店へ行くと、子供の頃には大工さんしか持っていなかった道具や職人気質の板前さんしか使っていなかった包丁等がたくさん販売されている。
しかも使いやすく、Cost-down努力により割安な価格設定になっている。


◎印刷会社は「活字」を盗まれた

印刷界ではGutenberg以来、余りに長い間「活字」は我々印刷業界の独占物だった。
あまた工業製品と違い、何と言っても活字の数が多すぎてAmatureが保有しづらく、しかも大衆化するためのCost-downが難しく、お陰で我々は胡座をかく事が出来た。
活字からCTS(当時Cold Type Systemと呼んでいた)へ変わっても、「和文Type wrighter」や「写植」の活字はほぼ占有できていた。
因みに「組版専用和文Type wrighter」は、事務機から改良されたもので、打つ前から字面計算を行い、X軸Y軸把握という高度な計算能力が必要とされていた。
「電算写植」が開発されて、大手印刷会社は導入を始めたが、高価すぎて使い勝手も悪く、町中の印刷会社は「文字」と「画像」を同時処理出来る「自動組版機」を待ち望んでいた。
しかし、自動組版機が開発されても、活字はUnreasonal Price(馬鹿高い価格)で、導入には悲鳴を上げながらも我々印刷業界の手から離れなかった。
楷書を一書体導入するだけで100万円も掛かり、それでも仕方なく導入していた。
メーカーに踊らされていたという悪評もあるが、当時はメーカーも開発費には莫大な費用を要したものと、今では推測できる。
活字や網点(写真や図形)処理を独占使用出来ていたので、馬鹿でも印刷会社経営が成り立っていた(と言ったらいい過ぎになるが……)。

10数年前に、New Yorkでは「100書体=$100」(=約1万円)くらいで店頭で販売されているのを目の当たりにして、ひどいShockを感じた。
我々が数千万円掛けて導入したCostが、十年しないうちに、百分の一にしか評価されなくなったということである。
Alphabet 数約50文字と日本語数約5,000〜10,000文字では仕方あるまい、我が国に普及するには20〜30年掛かるだろと慰めた。しかし、5〜6年もしないうちに、日本語も「Dyna font」などが1万円くらいでRelease(=開発販売)されだした。
その頃から活字は「書体」から「Font」と呼ばれるようになったと記憶している。
Word ProcessorやPCの出現で「WYSIWYG」(*1)が可能になり、DTP(Desk Top Publishing)が可能になった。
   (*1)=「What You See Is What You get.」 はShakespeareの戯曲内のPhraseだったと
        記憶しているが、あまり自信はない。
        専門的になりすぎるが、電算写植はX・Y軸把握と同時に入力 文字さえ、現像        出力するまでは「カクニン」出来なかった。
        それが画面上に出力状態が前もって「カクニン」出来るようになった。
そして、1億総印刷会社になり得る状況になってしまった。

和文Type-wrighterや写植の時代は、Margin(*2)(=余白)設定には、定められたFormatというものはなく、全てOperatorや印刷会社が独自に設定するものであった。
   (*2)=Marginは「利ざや」という意味の他に、頁の欄外・余白という意味もあるが、印
       刷界でもあまり知られていない
そのMarginの設定には一定の取り決めがあり、当社では「黄金比」を有効活用することにより他社との差別化が図れた。
お客様から「御社の印刷物(=字面)はSenceが良いねえ、品もある」と言われて、価格設定も他社と比較されることもなく強気で通せた。
しかしWord Processor出現により、予め字面が「黄金分割」に設定されているために「差別化」が図れなくなった。
A4やB5やハガキの字面設定通りに打てば、仕上がりは我々と大差がなくなっている。


@活字を見ただけで、新聞社名が判った

同じくCTSの時代までは活字メーカーは10社? 位しか存在せず、印刷された活字を見ただけでメーカーの殆どを見分けることが可能だった。
普段から印刷物に「本気で」目を通しておけば、新聞切り抜きの際も、日経・朝日・産経などの区別が付くのでScrap Book作成時に誌名を記入しなくても済んだ。
特に、毎日新聞の活字は癖があり、一目見ただけで区別が付いた。

そのKnowhowは、町中の印刷物を見ただけで活字メーカーが判るので、見積価格算定時に役立った。
活字メーカーが判るということは、どこの印刷会社が作成したものかが凡そでも推測でき、おのずと競合相手が解り、敵を知って戦うのだから「競争のAdvantage」が取れた。
見分けるコツは、ひらがな(特に「の」)にあり、このKnowhowは当社のTop  Secretだったが、今では陳腐化してしまった。
Word Processorの普及により、活字の見分けが付きにくくなり、当社の優位性がなくなってしまった。


@印刷会社から画像処理Knowhowも奪われた

PC(特にMachintosh)のGraphic機能普及により画像処理(特に写真分解)能力も我々の手から離れつつある。
それでも、永年培った「組版Knowhow」は全てが無駄になったとは思いたくないし、Amatureと我々印刷会社との差別化に活用していきたい。
価格競争は泥沼化しているが、Professionalとして、美しくない印刷物は作りたくない。


                                               OGRE


2006/5/10発行                              http://business.hey.ne.jp
第43号




           限界効用逓減の法則


偽装事件が頻発しているが、なぜか釈然としないのは私一人ではあるまい。
マンション耐震強度偽装やVenture Businessの粉飾決算etc. 悪いことを
する奴はいつの世でも尽きないだろうし、法の網をかいくぐってでも
金儲け出来る人間性がIronicalには羨ましい。
マスコミは、脚光を浴びている時は時代の寵児ともてはやしていても、
いざ悪いことが発覚した途端に手のひらを返して叩き上げる。
時には世論をリードして、司法や警察の重い腰を上げさせる快挙も見受け
るので、功罪相半ばの感はある。
それでも、最近どうにも解せない世論が横行しているように思える。

マンション強度偽装事件では、当事者の罪は重く「厳罰」は当然のことと
思える。
しかし、一番悪いのは、審査機構に天下りした元国土交通省のTechnocrat
(高級官僚)ではあるまいか? 奴らは「天下り」の渡りをして、税金を
かすめ取ることのみに執着している「組織的税金泥棒」だと言いたい。
「専門知識を有している者が『再就職』することは産業界の発展には
不可欠である、必要悪だ」と彼らは言う。
「天下り」と言わずに「再就職」と嘯くのは日本中の役人の常套句と
なっている。
ならば反論したい、その専門知識を活用せず機構のCheck Manとしての
執務義務すら出来ない輩は 、無用だと極論づけたい。
「民営化の弊害だ」と短絡的に揚げ足を取る野党の稚拙さは空々しく
虚しい。

Livedoor事件でも、最終的には1万株に分割申請されている非常識を承認
した東京証券取引所のCheck Manではあるまいか? 
専門的Checkの為に彼らは財務省から「天下り」しているのに、働きに
応じない私腹を肥やし、税金をかすめ取ることしか念頭にないので
あろう。
戦後の復興には不可欠だったTechoncratも、今となっては日本を駄目に
している象徴のように思えて仕方ない。

Hotel「東横イン」の偽装事件追求にも釈然としないものを感じる。
やり手社長のTVでのあの記者会見は、誰からも反発を買い、決して誉めら
れたものではあるまい。
「制限時速60kmのところを67〜68kmで走っていた」が物事の本音を端的に
表した言葉で、ニヤリとしながらも叩かれるであろうな、と憶測できた。
条例等で定められている「障害者用駐車場確保」や「障害者用客室確保」
義務違反を犯し無断で改装したことは批判されても仕方なかろう。
しかし、年に1,2度しか利用されない特別室を確保することは、経営Topと
しては利益追求の上では容認し辛いことであろう。
画一的に法令・条例遵守を押し進めるのでなく、現実に即した施行が考え
られないのだろうか?
法令や条例で定められていても現実とは乖離した、浮世離れした理想論が
経営的に圧迫させるだけなら悪法と言えよう。
民意を反映していない条例等は、可及的速やかに勇気を持って改正すべき
であろう。
立地上設置しにくい建物もあろうし、Hotel Chain店すべてに義務づける
のは現実離れしているように思える。
障害者雇用法と同様に、Penalty(罰金etc.)によってClear(減免)
させるか、Chain店のうちの数か所に限定して義務づけることも考慮する
べきではあるまいか?
障害者用の客室は、一般客には評判が悪いかも知れない。
それなら一般宿泊客にもあまり苦情を言われないような設計にして、我慢
して使って貰う配慮に欠けていただけのことであろう。
砂漠で脱水症状になっているときのCup一杯の水と、通常のそれとの価値
は違いすぎるはず。
「限界効用逓減の法則」を引用するまでもなく、非合理に思えてならない。

時に弱者は「差別」を受けていることは否めない事実かも知れない。
連想することと言えば、障害者・在日外国人・帰国子女を初めとして……
(これ以上言えないが)色んな言われなき差別は現存しよう。
世の中のInfrustructre(インフラ)や心の常識というものは、ほぼ
Majority(大多数)に合わせて出来上がっているのは、「最大多数の最大
幸福」からしても至極当然のことと言えよう。
我が国は、福祉国家である以上、弱者に対しては手厚い配慮も必要で
あろう。
しかし、弱者の方も自分達が世の中ではMinority(少数者)であることを
自覚して弱者としてのHandycapをCoverする工夫や努力も必要に思える。
読者の方は、「お前だから言えることで……」と言われるかも知れない。
私にとっては、一面的に捉えて叩かれかねないし、シカト的差別を受ける
ことを覚悟しなければならない。

10数年前に印刷会社視察で米国旅行中のことだが、障害者用駐車場確保の
問題点を目の当たりにした。
どこの国でも悪い奴は存在するもので、不心得者の悪用が問題になって
いた。
法令が整備され? 如何なる時でも一般人が障害者用駐車場を使うと
約1万円の罰金が科せられるようになっていた。
不心得者に対して若干気の毒なようにも感じたが、けじめを付けるため
にはPenaltyも仕方ないのであろう。

いざ、我が国を振り返ってみると、制度の曖昧模糊とした日本そのものを
感じる。
たとえば、広島市役所地下には障害者用駐車場が9台分も設置されている。
利用率は甚だしく低く、一般利用者用ならもう2.3台分確保できるSpace
なので「勿体ない」気がする。
利用率が著しく低いため、障害者用駐車場にやむなく一般客が駐車して
ある。
障害者がいざ利用しようとしても支障を来すのが現実となっている。
福祉課の職員に、「障害者用駐車場は9台は『限界効用逓減の法則』から
言ってもおかしい、減らすべきだ。その替わりにそこには一般客は止め
ないよう指導して欲しい」
と何度かComplainした。
「障害者団体からの突き上げが怖いから減らせない」と役人らしい責任
逃れに走る。

光町に県立生涯学習センターが存在する。そこの障害者用駐車場は、
一般客が不正使用しないよう、頑丈なLockが掛けられている。
大雨の中で濡れネズミになりながら「これでは余りに使い勝手が悪い」と
Claimを言ったことがある。
雨の中を濡れながらでも事務所に来て貰えれば対処するとの紋切り型の
返事しか返ってこない。
「どうしてもカイゼンして欲しい」と食い下がっても、勿論上申すること
などない。
「私には権限がないから上司が言えばその通りにします」で責任逃れしか
頭にない。
結局、その駐車場は1年中鍵が掛かったままで利用される事はない。
「体の中に暖かい血は通っていないのか」と言いたかったが、気が弱いの
で止めた。
これが今の役人の血の通わない行政の現実であろう。

長野県知事は、個人的にはあまり好きではない。
しかし、彼はよく「公務員とはPublic Servent」を強調する。
Serventとは召使いと言う意味になる。
決して蔑む積もりはないが、やはり公僕としての真の自覚を持って欲しい。


                 OGRE


2006/4/20発行                              http://business.hey.ne.jp
第42号



               印刷への情熱


先月号を発信して、今までで一番 Response が多くあり感謝に堪えない。
「体調が悪いなら無理にメルマガ発行しなくても」と気遣ってくださる Response も何件か
頂いた。
お心遣いは有り難く拝聴するが、実は普段から徒然わびるままに思いつくことを入力して
いるので、いざ発行するときにはさほど労力を要することはない。
その下書きは一年分以上たまっているので、入院中でも当社 Operator に指示すれば、
休刊することなく継続できる System にはなっている。
但し、過去にその System を活用して、大変なことになってしまった苦い経験がある。
メルマガに限らず、不特定多数に情報を発信すると、誤った Contents は全て当社(=私)
自身になってしまうから大変なことになってしまう。

その怖さを以下に羅列する。
1) 引用文にもかかわらず、明記しなかったために私の言葉になり盗作になってしまう
2) 当社(=私の)間違った情報が一人歩きしてしまう
3) 時宜を得たと言うほど大袈裟ではないが、Timely で生身な情報発信の積もりが冗漫に
  なってしまう
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1) に関しては、情報を発信する人には少なからず犯す可能性があり、口頭で発する「受け
  売り」ならまだ可愛らしさが残る。
  引用文にもかかわらず、明記しなかったために当社(私)の言葉になり傀儡人間になっ
  てしまう。
2) に関しては、「五体不満足」の著者ほどでないにしても、一時期のみ、良いことは(事実
  以上に)恰も聖人の域まで持ち上げられる。
  私自身のことで言えば、同志社大学器械体操部の「Irregular」だったにもかかわらず
  「Olympic 候補選手」だったとか、水泳と Slarom で4位だったにもかかわらず「世界
  Champion」にさせられてしまう。
  自分が言っていないのに「○○」書きで話し言葉で表示されると、もう否定のしようが
  ない。
  ムキになって否定しても噂が一人歩きして気恥ずかしい思いをするが、その気持ちが
  次第に麻痺してしまうのが恐ろしい。
  Net の場合、その伝播 Speed は取り返しが付かない速さで広まる。
  余談だが、当社も Weblog (ブログ)を採用したら、と言う意見が出るが、処理に対応し
  きれないので怖くて出来ない。
  当社掲示板でも、所期の目的を逸脱して Adult Site・ヤミ金融・マルチ紛いが跋扈して
  いるので、近々閉鎖予定になっている。
  また、悪いことは(事実に反してまで)悪人もしくは嘘つき呼ばわりされかねない。
  恰もマスコミがタレントの Privacy をおもちゃ扱いしているのと同様な被害妄想に陥る
  ことがある。
  当社のお客様でも、それぞれの業界の Leader をされておられる方にも散見する隘路
  となっている。
  そのお客様は「有名税」もしくは「役職税」だと嘯き、意に介されていない方が殆ど
  だが。
3) に関しては、生身な情報発信でなければ「お喋り」になってしまい、読者に対して失礼だ
  と認識している。
  「明日の新聞は大金をはたいても構わないが、昨日の新聞はタダでも要らん」と言わ
  れるほど Real Time な「WHEN」が大切になろう。
  「Scrap Book」や「ゴミ箱理論」 etc.もあり、あながち云々と言う理屈もあろうが、それ
  は文筆家や評論家の Category に委ねる。
  当社はあくまで印刷業者であり、私はその会社を潰さないようにするのが使命の経営
  Top であることを再確認したい。


ご心配いただいた Response には真摯にお答えしたい。
私の体調は決して充分とは言えない。先日も Doctor から京都室町印刷への出張許可を
頂いたが、自分の意志で取りやめにした。
親しい人から「医者から Agree が取れなくても行く癖に、性格が変わったのか?」と揶揄
されるが、そうかも知れない。知己には口の悪い奴が多く、病院で「痛い、痛い」と言って
いる最中でも「あいつはオオカミ少年だからそのうち治って出てくる」と誉めてくださって
いた。
当社及び私の体力がいつまで続くか予断を許さない現状だが、全くと言って良いほど不安
感も絶望感もない。
寧ろ残された時間が限られているなら、余計ども毎日を大切にして情報発信を続けたい。
事大主義でも誇大妄想狂でもなく、使命感もない。
今までと変わらない Stance をそのまま継続したい。

私にとって「印刷への情熱」とは、印刷会社経営の醍醐味のみならず、POD・可変印刷の
新技術研鑽、新商品開発、社員教育、お客様への企画提案、他社への啓蒙 etc.全てが
含まれるものだと思える。


                                          OGRE



2006/4/4発行                              http://business.hey.ne.jp
第41号



   背骨が折れても印刷への情熱は失せなかった


のっけから、仰々しい Title と4か月間の休刊を深くお詫びいたします。
昨年9月から背中の激痛に悩まされ続けておりました。
近所の病院で X-ray ・ CT Scan や MRI 検査を受けても病因が判明せず、耐え難いい苦痛と不安な日々を過ごしておりました。
病院では私の身体をあまり看ずに検査 Data を見ながら「そのうち良くなるから様子を見ましょう。運動してください」と言われ、すがる思いで柔軟体操や水泳をしておりました。
知人の紹介で「浜脇整形外科病院」 ( www.hamawaki.or.jp )にて Second opnion を受けて、やっと病因が判明しました。背骨(3番胸椎)が圧迫骨折しておりました。
昨年12月30日に救急車で運ばれ、2月20日まで入院治療を受けておりました。


最初の病院とは大違いで、12人? の医師が夜遅くまで病因究明及び治療方法検討のため討議され、かつ検査 Data を他の専門の医師に E-Mail で送付して検討していただいておりました。
最初の病院のことをとやかく言う気持ちはありませんが、Doctor の資質には余りにも差があることを再発見しました。
浜脇整形外科病院は、私の苦手な ISO も取得されており、同病院に勤務されておられる全ての方から医療従事者としての矜持を感じ、心より感謝しております。


入院当初はあまりの痛さに絶望感に襲われかけた時期もありました。
麻薬注射も効かなくなり、末期癌患者が痛さで自殺願望になる気持ちが理解できるほどでした。
骨折を4か月間放置していたため、細菌感染を併発し危険な状態になっておりました。
骨折した原因は不明でも、感染部分の膿を手術で吸引していただいてから少し痛みが減少しました。
以後は少しでも早い退院を目指して、したたかな患者であることに努めました。


激痛が続いている折りに、印刷工業組合理事長にお見舞いに来ていただいた折りに「痛くてたまらないがそれでも印刷への情熱だけは失せない」と返事するのがせい一杯でした。
不思議なことに、それは強がりでもなく、当時の私の偽らざる心境でした。
色んな経験をしてきたので人生にはあまり未練がないのに、印刷という仕事には未練があったようです。


思いがけず、50日間で早期退院できたことを何よりも嬉しく感じております。
上半身には補装具( Hello 装具? と言って、後頭部も顎部も固定した状態です)を装着したままなので、行動は大きく制限されます。
退院当初は1時間執務しては1時間横になっておりましたが、1時間半が2時間になり、今では半日近く耐えられるようになりました。
「いつになったら全快するのだろうか、再発したらまずいな」と言う不安感が残ることは否めません。しかし、その不安感を無理に払拭もせず、歯を食いしばっているのでもなく、飄々と好きな仕事に従事できる喜びを噛みしめております。
休刊の問い合わせを頂いた Mail-Magazine を楽しみにされておられる方のためにも、これからも「印刷だより」発行し続けます。



Post script

10日くらい経過した頃からほんの少しずつでも痛さが和らぎ、本が読めるようになっておりました。
最初に「 Sophy の世界」 (600頁位)で気持ちを和らげました。
数年前に欧米で大流行した初歩哲学の本ですが、本の虫にとっては「チルチルミチル」を読むような感覚でした。
哲学と言えば難しく捉えがちですが、それは我が国の哲学の先生が難しいだけで、単純で
楽しいものだと捉えております。
今の私にとって、以前と比べると随分行動を制限されていますが、落ち込んだり弱音を吐かずに、どうやって二重の Handycap を Cover するか、それを Image しながら自然体で生きていくことを工夫する、それが哲学だと解釈しております。


その哲学用語に Catharsis (カタルシス)と言う言葉があります。
日本語に訳せば「精神浄化作用」が相応しいのでしょうか?
振り返れば、知人・友人・お客様・取引先様からの親身の励ましは、私にとって Catharsis効果を頂いているような気がいたしました。
これからも当分の間は、善良な? 一市民として、Tax Payer として、また印刷人として生き続けていけそうです。


                                           鬼


2005/11/1発行                              http://business.hey.ne.jp
第40号



            偽 造 免 許 証


数か月前のことだが、地元 TV 局から「偽造免許証」に関しての取材申込みがあった。
偽造犯人が捕まるまでは放映できない事情があり、当社へも口外厳禁の依頼があった
為、何か月間も Top Secret にしていた。
何故当社に白羽の矢が立ったか問い質すと、取材記者から
  「中堅印刷会社10社ぐらいに当たったが断られました。その内の何社かがビジネス
   印刷センターさんに聞いて見ろ、と言われました」
との返事があった。
どうして当社が偽造免許証を作っていることがバレたのだろうか?(嘘、軽い冗談)
当社の Ondemand 印刷・Digital 印刷 Know-how を宣伝できる Chance だと言い聞かせ、
取材を快諾した。

記者が持参した偽造免許証には数種類の Pattern があって、それを手にしながら
  「これは写真に網点がないから写真方式で印画紙に焼き付けたモノ」
  「これは網点に特徴があり、恐らくX社の POD で作成されているはず」
  「これは網点が流れているから、Maker は特定できないがIJ対応 Film に鏡面出力
   して、その後に……」おっと、これ以上は文章には出来ない。
と懇切丁寧に説明し、ルーペでの検証の仕方も教えてあげた。
取材は2時間以上掛かり、充実した Documentary が出来上がる予定だった。

ところが編集長から、そのまま On-air することに対して Stop が掛かった。
  「こんなに簡単に免許証が偽造出来ることが解れば、番組を見ていた視聴者が真似を
   するかも知れない」と言う Claim だった。
TV 局と当社が「偽造教唆罪」に問われるかも知れないと言う結論に達し、触りだけが放映
された。残念ながら、いけ面の私の顔はほんのちょっとしか登場しなかった。

YAHOO で「偽造免許証」を検索すると、なんと11万件以上も Rank されており、可成りいか
がわしい、と言うより犯罪そのものの Site が殆どと言える。
  「10万円で作成お受け致しますが、あくまで趣味の範囲で利用頂き、悪用しないでくだ
   さい」はまだいい方で
  「サラ金で容易に資金調達できます」 etc.etc.
犯罪の温床そのものになっている。
Net は功罪相半ばで両刃の剣と言われているが、私のような小心でまっとうな人間には
驚愕の観があった。
「天網恢々疎にして漏らさず」は殆ど死語になりつつあるようにさえ思われる。
時空警察と言うか、Net 警察と言えば相応しいのか、Net 取引に対応した専門捜査班
設置による取締が急務のように感じる。
「破壊活動防止法」は悪法と言われるが、Net に犯罪誘致の Contents を掲載しただけ
でも罪になるくらいでないと、既にとんでもない事態になっている。
欧米と違い、温厚な日本人は「おとり捜査」を卑怯な行為と捉えがちだが、あながちそう
とも言えないのではあるまいか? 
野放し状態の麻薬売買には、Dummy の Net 注文という「おとり捜査」で対抗して成功して
いるらしい。
「Net 売人には Net で取締」は、尾行や張り込みの手間も省けて効率的だろうが「効率的」と言う言葉を使用することに些か抵抗を感じる。

米国 Pennsylvania 州では、個人や法人が保険業務 etc. の免許証を自宅の PC と
Printer で作成することを認めている。
政府が印刷する費用と郵送代金を削減するのが目的で、まさに「小さな政府」とも言えて、
大幅経費削減が実現しているらしい。
対象は、旅行代理店・損害保険鑑定人交通事故鑑定人 etc.で17,000人にも及ぶ。
申請者にとっては、免許証を入手するまでに1週間以上掛かっていたのが翌日には使用
可能となる Merit は大きい。
個人の申請手続きは、Pass Word と社会保険番号のみで可能らしく、法人の場合は他に
従業員識別番号などが必要になる。
System 上は、他人が不正に免許証を取得することは不可能になっているらしい。
休まず、遅れず、働かずの「お役所仕事」に対して、憤慨していない人は
この世には皆無だと思える。
しかし「便利なことは全て良いこと」なのだろうか?
世の中の進化の仕方が速すぎて、何が適切で何が不適切かの価値基準か解らなくなる。


                                                鬼


2005/10/6発行                              http://business.hey.ne.jp
第39号


                     下敷き vol.2     10月号


◎超特急 POD 下敷き(余談)
木曜日の15:00に、東京から「特急料金が3倍かかっても良いから日曜日に納品してもらえ
ないでしょうか?」切羽詰まった Personal なTELがあった。
「確約出来ないのでお断りしたいのですが」と返事すると
「失礼ですが定価 \38,000 のところ、\100,000 用意する準備があります。どうしても必要
なんです」と、
「特急料金は頂きますが、2倍で充分です」
「良心的なお応えで有り難うございます。是非ともお願いします」
E-Mail でお客様の所在も確認され、上品な物腰からも断れなくなった。
Data を E-Mail で送るように指示したが、個人の Server では容量不足で送れない。大阪
ガスの無料 Service 「宅 File 便」活用を勧めたが、Literacy( IT の知識及び処理能力)が
劣っているので無理だという。
14:00までにJET 便で送れば金曜日の9:00には到着するのだが、それも不可能な時刻に
なっている。
FAX で手書き原稿を確認して、当社で版下作成するのに1時間くらいと推計した。金曜日
の14:00必着で写真と手書き原稿を送付するように指示した。
お客様に対して口調は柔らかく言うが、当社が Initiave を持ってしっかりした指示をしなけ
ればお客様の Wants にお応えできない。
翌日14:20に原稿が到着し、Stand-by していた Prepress 部で60分後に校了にして出力に
30分掛かった。同様に保温状態にしていたラミネート機で加工するのに90分+角丸加工
に20分を要し、検品して18:20に宅配代引きで、送付先は Event 会場に直送した。
翌日、丁寧なお礼のTELがあった。
「断られたらどうしようかと、本当に困っていたんです。こんな無理なことを聞いた下さるの
 は、日本中探しても御社だけですね(そうでもないんだけど……)Event 業をしている他
 の仲間にも御社のことを紹介しても宜しいですよね」既に Repeat Order が舞い込んで
 いる。

◎POD下敷きその2
さて、前号の続きに戻ろう。
はじめから Good Idea など滅多に浮かぶものではないが、小さな閃きを実行に移せば、
また新たな閃きが生まれ、作戦は Escalate していく。
頭の中だけでは、いくらでも素晴らしいことが Image 出来るが、いざ実行段階になると
様々な障壁にぶち当たる。それらをひとつずつ Clear (経験)しながら、しっかりした
Know-how が確立する筈であろう。

県下の甲子園大会出場校が決まり、同校のホームページから出場記念写真を
Down Load して下敷き作成した。
しかし、いくら Presentation と言えども「解像度」が低く、写真再現が充分ではなかった。
「個人情報保護の観点から、選手の皆さんのお顔はボカしてあります」
との一筆も添えざるを得なかった。
先日の顔写真への個人情報保護 Claim が役に立った、と言うべきであろうか?

また、大学軟式野球の全国大会に出場が決まった県下私立大学にも野球部の頁をDown
Loadして「祝出場・祈優勝」の下敷きを送ったら、本当に優勝してしまった。
私立大学なので、受験生が増えてしかも野球部も強くなることを祈る大学案内下敷きも同
封したが、果たして「捕らぬ狸の皮算用」は如何に?

O 県のある私立大学では「学内奨学金制度」が発足したとの新聞記事を目にした。昨今
の経済事情で「授業料」を滞納する生徒・学生が増加しているので、授業・講義を続けら
れように銀行と Tie-up して同制度を始めたとの由。
ホームページを隅から隅まで閲覧して、主旨賛同の「Love Letter」と「新聞記事の Copy」
と「作成した大学案内の下敷き」を送付した。

Y 県の H 市に在る私立大学の経営危機が TV News の全国版に流れた。
経営肩代わりされる S 社は広島市内に在り、下敷き持参で訪問したが、当社営業マンは
門前払いを喰った。
時流に乗った同社へは「押しつけ営業マン」の訪問頻度も高いので致し方ないが、手をこ
まねく訳にはいかない。
思考をこらした企画書を提案予定にしている。
営業マンの足に勝る拡販活動はないが、時に先方担当者名を記した「DM 作戦」により、
懐深く入り込むことが出来る。

当社の「POD 下敷き作戦」遂行には毀誉褒貶あろう。ここまでするか、と言う誹りの方が
寧ろ多いかも知れない。
しかし、折角の「差別化商品」提案により、お客様の事業の一助になれば徒労でも批判の
対象でもないはず。
不景気だ、世の中がと嘆く暇は当社にはなく、死に物狂いで生き残りに取り組んでいる。


                                                鬼


第38号


                      下 敷 き


当社が差別商品化している「下敷き」は、Detail には「Ondemand 下敷き」もしくは「Original
下敷き」と言うべきであろう。
下敷き本来の目的よりも Give Away(景品)や Novelty(販促品)や Anniversary(記念品)
そして「三国志下敷き」のように販売 Goods として使われることに Target を絞っている。
下敷き作戦に横文字を使わないのは、実は英語には「下敷き」という言葉は存在しないは
ずなのである。
「はず」と記したのは、私の拙い英語力で説明しても Yankee 達からは「No!」の返事しか
返ってこないからで、もしかして間違っていたら頭を下げる。
最近の当社「下敷き事情」を2回にわたって Release する。


◎POD下敷きその1
一昨年度から昨年度(本年3月)まで、全国市町村合併の影響で小中学校の統廃合つまり
閉校が多く見受けられた。
閉校記念の下敷き作成依頼の特需は、北海道から九州までの各地から発注があった。
原因は、学校同士の  @「口コミ」と A「ホームページ」のお陰であろう。
  @「口コミは Stance は遅いが、引き合いがあれば確実に成約する」
   E-Mail・FAX・TEL 問い合わせには「素早く、心のこもった Response」を Net 受注
   Manual の真骨頂としている。
   受信があっても、すぐに見積計算できない案件には
   「お引き合い有り難うございます。見積計算には少し時間を要しますが、必ず満足い
   ただける価格を積算してみます」即、返信している。
   返信が遅ければ、顔が見えないお客様は諦めてしまうので、そこまでの配慮が不可
   欠になっているはず!
   当社納入業者の中にも見積依頼して1週間経過しても何の Response(音沙汰)もない
   営業マンも見受けた。
   しびれを切らせて TEL すると「各方面を当たっているのですが、御社には帯に短く襷
   に長しで………」
   それを経過報告できない営業マンは、何をするにも Management Speed が遅く、いつ
   も Business Chance を逃しているものと思われる。
  A「ホームページにはInitiaveが不可欠」
   年度明けに、下敷き受注が殺到している折りに、YAHOOの「下敷き」を検索したとこ
   ろ、40 万件中の一番になっていたことは以前お伝えしたと思う。この Rank は時々刻
   々変わるので、それ以降は見ていない。
   当社は SEO(*1)には一切お金を使っていないので、暫くすると有料 SEO に瞬く間に
   凌駕され Ranking を落としてしまう。
     *1=Search Engine Optimization で「検索エンジン最適化」と訳されているが、
        Optimist=楽観主義者から検討しても、どうもシックリしない和訳のように感
        じる。
   しかし、今日のようにこれだけ Net 取り引きも普及してしまえば、毎月の Charge(課
   金制度)の「費用対効果」の Merit は薄れてしまうのではないかと、やっかみ半分の
   分析をしている。
   貧乏会社にとっては「金を掛けない○○作戦」しか出来ないのだから、これからもケ
   チケチ作戦を実行するのみなのである。

閉校記念に校庭に生徒を集めた航空写真の撮影依頼もあり、Net 取り引きしている航空
写真撮影専門業者を紹介したり、対応に追われた。
本年度は余り期待できないものと分析していたが、新たな合併校からの受注があった。
合併により生徒数も増え、取りも直さず受注枚数も増えるという嬉しい誤算も生じた。
ところが、当社の POD 下敷き System は「早く・少部数」対応には価格競争力があるが、
1,000 枚を越えると Cost Merit(価格競争力)が減少する。
再度、生産工程を見直して Cost Down をはかり、2,000 枚までの価格一覧表を作成し直し
た。近々、Prepress 部からホームページを再 Release する予定になっている。


◎POD下敷きその2
4月になると、学校関係からの下敷き受注は減少してしまうのも仕方ないことと諦めてい
た。(結果的には、経営 Consultant から怒られるだろうな、とは思いつつも)県下のある私
立高校から生徒減少化をくい止めるために、と「学校案内下敷き」を1,000 枚受注した。
教育指針(校訓)や年間行事やクラブ活動の楽しそうな下敷きは受験生にとって Inpact 充
分に思える。
早速、県下私立高校・大学一覧を取り寄せ、一校ずつホームページから Down Road して
写真やイラストを張り付けた「提案下敷き」を作成し始めた。
当社 Prepress 部門では、ほんの30分もあればDummyを作成する Know-how を有してい
る。
早速営業マンが学校を訪問すると、80% 以上の Response で見積依頼が来た。
「社長、今回の Sales Tool は抜群ですね!」との報告に
  「お前達は、営業マンとしての Level をもう少し Grade-up させて欲しい。
   単に Sales Tool と捉えず、お客様の商売を手助けする企画提案営業をしなければ印
   刷会社は生き残れない発想に切り替えるべきではないか。
   生徒募集こそ、今の私立学校様にとっては大切な商売のはずだ。
   学校に限らず、お客様の Solution(問題解決)は出来なくとも、常に商売のお手伝い
   をする意識を持つように」
と、蘊蓄と言うか、後からつけた理屈を発するのが私の数少ない取り柄だと認識している。

ところが、想定内と言うか杞憂していたことではあったが、数校から激しい Claim が発せられた。
校長室に呼びつけられて
「当校は作成依頼した覚えはない。ホームページから引っ張って来たとしても無断で創ら
れては困る」
私なら泣き出しそうになって帰るのだが、当社の営業マンは
「失礼なことは重々承知しておりますが、折角の立派な教育方針を受験生に知っていただ
きたい一念で……」
暫くして、優しい校長様から
「よくよく考えると、生徒募集には効果がありそうだな、2,000 部作成依頼したらいくらにな
るか見積書を送って欲しい」
営業会議で、蘊蓄マン曰く
「良いですねー、置いておいて下さい。式の何の反応もないのが駄目 Response で、怒ら
れるというのは Good Response なんだ」

別の市内有名校からは
「生徒の顔写真がハッキリ認識できてしまう。個人情報保護の観点からも好ましくない。
校長に持っていけないので見なかったことにしましょう」
と慇懃に受け取り拒否された。
全くその通りで、何か新事業を始めると、お客様の Response から新たな何かを学べて、
新たな Manual 修正が可能になる。
翌日、生徒さんの顔の Close-up 写真を削除して、再作成・再提出した。
POD は、こういう作業には非常に適していることは読者の皆さんには説明不要であろ
う。
Presentation といえども、素早い対応を先方が評価してくださるか否かは不明だが。


                                                鬼


第37号


             「コラボレーションマニュアル」


前号でお約束したので、Collaboration 先との良好な関係を構築するための「協力業者様
各位」を Release する。
5月から作成配布して、たった2か月余りの間に大きな変化が2件もあった。
A社は「納品時」には版下・Dataのみならず「納品書」さえ添付されないので何度か Claim
を発信していた。最近、立て続けに3回も大きな Trouble が発生した。情報が Integration
(集積)できず、情報の分散が甚だしいA社の Trouble 発生は偶発と言うよりも寧ろ必然性
が高かった。
「前からお願いしていることだが、協力業者様各位を熟読して欲しい」と懇願して、どうやら
改善されて最後通告しなくて済んでほっとしている。
B社とは年間1千万円位の取引が10年以上続いていた。
同業者間での Roule 違反を再三再四繰り返すので、何度か厳重注意していた。
「しっぺ返し」と言う言葉は当社に存在しないが、お客様のみならず、Collaboration 先にも
迷惑が及びそうなので、2か月間 Segment 状態になっている。
捲土重来と言う言葉を否定しないが、B社の社風は、何度も何度も天に唾したため、天
からの「しっぺ返し」を受けたように思われる。前置きはこれ位にしたい。


 協力業者様各位                          潟rジネス印刷センター

日頃から当社をお引き立ていただき、有り難く厚くお礼申し上げます。
厳しい環境の中でも細々と経営を持続できるのは皆様のご協力の賜であることを肝に銘じ
ております。
当社の「Collaboration Manual」には「お客様以上に Collaboration 先様の都合を考慮する
ように」と記されており、そのことは常に当社の「CI」つまり普遍の方針となっております。
当社は、現在「全印工連2008計画」を及ばずながらも推進中です。
用語にすると難しいのですが、原点に帰るために JDF/CIP4 及び MIS を推進する為に
も、日頃からお願いしている案件を再度確認させていただき、より良好な Collaboration 関
係構築を望んでおります。


(当社受注時のお願い)
当社へオンデマンド印刷・可変印刷等のお見積依頼頂くことは、何より有り難いことです
が、以下の条件をお守り下さい。
1. 急ぎの場合、電話でのお問い合わせもプロ同士だから可能ですが、厳密な価格計算
  は算定できません。
  Data・原稿・作業指示書・仕上がり見本 etc をいただいてから最終見積計算させてくだ
  さい。
  「あのとき電話でいくらだった」と言われても対応できない場合があります。
2. Data入稿の場合は「OS」「Application」「Font」だけでも明確にしてください。
  OS(Operation System)=MAC か WIN か
  Application=使用した Soft 名とその Version
  願わくば、当社の「Data 入稿 Manual 」を熟読下さい。
3. Data 入稿の「出力見本」は「校正紙」でなく「最終出力見本」を添付下さい。
  Mail 入稿の場合は「最終出力見本」を Fax して下さい。
  但し、その場合は色味の厳密な再現はご容赦願います。
4. 受注後に確認したい事項が生じた場合に「連絡」をお願いしても Response のない営業
  マンの方が居られます。
  今後は Response のない営業マンの方の受注には責任を持ちかねます。


(当社発注時のお願い)
1. 当社発注時には「Data」及び「作業指示書」のカクニン、「前回見本」もしくは「束見本」
  等のカクニンを徹底して下さい。
  万が一当社発注時の不備は遠慮なくお申し付け下さい。
2. 作業指示書に記されている「納期」は、当社からお客様への納品日です。
  当社への納品は前日までにお願いいたします。
  宅配直送依頼分も前日発送を厳守下さい。
  当社は「納期のサバ読み」は厳禁にしております。
  万が一遅れる場合は、前もってご連絡下さい。
3. 納品時には、お渡しした「Data」「版下」「作業指示書」 etc は同時にお返し下さい。
  当社ではそれらを CIM に基づき「情報の一括保存処理」いたします。
  社内でも「情報の分散処理」は厳禁にしております。
  別便etcで、万が一納品時にそろえられない場合は、可及的速やかにご返却いただくこ
  とをお願いいたします。
4. 伝票類のリピートものは「作業指示書」の Copy と「刷り取り」を保管して置いてくだ
  さい。
5. 「納品物」には「ビジネス印刷センター御中」を記したり、シールが貼ってあると当社か
  らお客様への納品時に支障を来します。
  弱粘着シールかセロテープで仮止めして下さい。

上記お願いは当社の Cost down のみならず、Trouble 発生時の責任所在の明確化ひい
てはお互いの良好な関係を永く構築するために不可欠だと思えます。
何卒ご協力いただきますようお願いいたします。


                                                  鬼


第36号

       @間違いだらけの印刷界Vol.3


「スケルトンと女性の下着」

前号で「全印工連2008計画は理解しやすい」と言う発言に対して「JDF/CIP4及びMIS」な
ど高度すぎて理解しづらい。何とか一言で説明してもらえないか」との問い合わせが複数
件あった。
Mail Magazine(メルマガ)発行後のResponse(反応)は、独りよがりもあるが何か存在感・
使命感を味わえる。

一言で説明するためには、少し前置きが必要になるので、蘊蓄お許し願いたい。
ジャパングリッシュ(片仮名英語)の氾濫は、私も理解に苦しむことがよくある。
今日届いたメルマガでも「……ペーしない」と記されており理解できなかった。
数行先に費用対効果と言う文字があり「Payペイ=予算的に引き合う」だと言うことを納得
した。何と傍迷惑なキザオ君だろう、片仮名英語の乱用には辟易するし、英語拒否症候群
の方には尚更のことと同情する。
しかし、メルマガもレスポンスもアポ(Appointment)もセグメント(Segment)もビジネス用語
になっているし、Nuance(ニュアンス)などは中学生でも理解できる日本語になってしまった
と言えよう。

かく言う私こそ、横文字の乱用者との誹りを受けそうだが、片仮名英語で誤解を招きたくな
いので Alphabet を使用することにより真意を伝えたい、と言うのが本意である。大和民族
の矜持を保ちたいから片仮名英語は使いたくないのだが……
当初、私にとっては「デジタル・オンデマンド」は下品な発音に聞こえ「ディジタル・オンディマ
ゥ」と発声していた。
和製英語の「デジカメ」に対しては「出歯亀」を連想して発声し辛かった。
あくまで「ディジキャメ」になるのだが、そのまま発音するとキザの権化になってしまうので、
懐の奥深さで妥協するようになった。
Net界では「ヴァーチャル」と言う言葉がよく使われるが「偽の」と解釈している人が意外に
多い。店構えはないのに Virtual な店舗は存在し「買い物かご」も Checkout Counter 「レ
ジ」も利用できる。
Virtual Realityはあくまで「限りなく現実に近い」と私は解釈している。
I Mac(アイマック)の発売時に「スケルトン」が Key word になっていたが、「透ける」と誤解している人が大半だったように思える。
Skelton=構造であり、中の構造が透けて見える、との微妙でかつ大きな勘違いだと思え
る。透けていいのは……オットー

経営Consultantは「今は Cash Flow 経営の時代です」と喧伝していたが、何のことはない
「資金繰り」はいつの時代でも経営 Top の課題なのに……
英文字による煽りは、日本のみならず、欧州でもずーと昔からあったように推測する。
EU でも English がほぼ公用語になり、印刷物は仏語・独語・蘭語・Spain語 etc.etc. と
Variable Print(可変印刷)の需要が高いと聞く。
「当社がヨーロッパに在れば儲かるのだがなー」失礼、話がどんどん横道にそれてしまっ
た。
英語のCatchphraseがまた、意識改革や Motivation up(やる気昂揚)には不可欠に近いと
いう Dilemma(矛盾)に悩む事さえないのが実状であろう。
板挟みの境地「矛盾」と言うより、「ジレンマ」の方が説得力がありそうにさえ思える。

数十年前には、どこの企業でも QC 活動・ZD運動etcにより、世界に誇る日本のもの作り
が進化したことは誰の目にも真実であろう。
QC=Quality Control、ZD=Zero Deffectの方が「品質管理」「無事故・無災害」より何となく
格好良く「魚の骨」も説得力があった。
無理に逆らったわけではないが、当社は魚の骨の代わりに、「枝葉末節」木の幹と枝葉を
社員教育に使った。
朝令暮改とは違い「社長、あの時と今日は Stance が違いますね」と感じさせないよう腐心
した。何と言っても自分自身が頼りないので、当時は結構真面目に勉強して「理論武装」
せざるを得なかった。

[結論]  「JDF/CIP4及びMIS」推進のためには、当社にとっては大型 Computer 導入も
経営Consultant 招聘も不要だ(実はお金がないのだが)と断言したい。
要するに「無駄な動きを全廃して、利益を上げるために(現実には赤字を少なくするため
に)@社内を見直し、
  Aお客様に対して Yes Man にならないように、
  B協力業者とのTrouble 発生を皆無に近づけること、で充分なように思える。
その為に、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)・ 5W1H・ホーレンソー(報告・連絡・相談)目で
見る管理・所番地の複数者管理徹底は、存続を願う企業にとっては永遠の課題だと言って
差し支えなかろう。

Ondemand・Digital・Variableに特化した当社の場合、Fabless(ファブレス)経営に近いので
BのCollaboration先との円滑な受発注業務を行うことがそのまま Cost down と競争力 Up
に繋がる。
「協力業者各位」と言う通達を平身低頭しながら発信した。次号で原文のまま紹介する。

JDF/CIP4解説
 (JDF=Job Definition Format)
 (CIP4=The International Cooperation for the Intergration of Process in Prepress,
  Press and Postpress)
  JDFはCIP4(製版・印刷・印刷後加工における工程の統合のための国際的な規格制定
  団体)が作成した仕様で、XMLが使用されている。
  JDFは人間も機械も読める印刷向けの業界標準の電子伝票 Format であり MIS や工
  程管理などの管理 System と生産機器の情報伝達を双方向で行うことによって、生産
  工程での省人処理・自動処理など工場の CIM 化が期待されている
MIS(=Management Information System)
  経営情報System
  各階層に必要な経営情報を適切に提供する Computer System。製造業としての体質
  を強化する全体最適化、営業や工務・管理部門等のホワイトカラーの生産性向上そし
  て顧客満足の向上の ために、ITを有効に利用した管理情報 System のこと。


                                                鬼


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